医療法人瞳潤会 田村眼科

コンタクトレンズの病気

4DISEASE OF CONTACT LENS

明石イメージ

コンタクトレンズの感染症を引き起こさないために

【画像】感染症を引き起こした瞳

コンタクトレンズは高度医療管理機器で眼に直接装用して使用します。また眼科が扱う感染症の中でも、角膜感染症はひどくなると大変こわい病気です。
コンタクトレンズの装用に向いているか、どのようなレンズが適しているか、必ず眼科医の検査・指示を基に、感染症予防のために、コンタクトレンズを正しく取り扱う習慣をつけましょう。

使い捨てコンタクトレンズの注意点

正しい装用方法を守りましょう。
「装用期間」とはパッケージを開封した日から経過した日数です。
使用しない日があったり、たとえレンズがきれいでも新しいレンズと交換しましょう。

1日の装用時間を守りましょう。
眠るときはレンズをはずし、決められた装用時間を超えて使用するのはやめましょう。
1日使い捨てタイプであっても適切な使用方法でないと、以下のような症状を引き起こすこともあります。

間違った用法が要因で引き起こされる代表的な感染症

点状表層角膜症

【画像】傷が付いた角膜

コンタクトレンズ障害の中で、最も頻度の高いもので、角膜の酸素不足や目の乾燥、レンズの端で目をこする為に角膜の上皮層(浅い部分)に小さな傷が付いている状態です。
重症化すると傷が深くなり、角膜上皮びらん(黒目の皮がめくれて角膜実質がむき出しになり、神経が表面に露出するため痛みを伴い、充血し、涙がでます)や角膜潰瘍(黒目の皮がむき出しになるだけでなく、角膜実質が傷んでいる状態で、進行すると失明に至る場合もあります)へと進んでいく危険性があります。

角膜感染症

【画像】緑膿菌

目の表面の角膜(黒目の部分)にゴミやバイ菌が何らかの原因で角膜内部に入ったり、傷がつくと角膜が炎症を起こしてしまいます(角膜感染症)。
角膜感染症は入院するほどひどくなることもあり、視力低下の後遺症が残る場合もあります。
土壌、砂場、淡水、海水など、どこにでもいる菌(環境菌)の中で、緑膿菌等は、コンタクトレンズに付着するとレンズ上で増殖し、角膜を傷つけてしまいます。
菌は気温が高くなったり、ぬれたところでよく増殖します。
コンタクトケースを一定期間で交換せず長期間使用したり、管理を怠たり乾燥させないまま使用すると、微生物が増殖し感染症を招きます。
またケアの簡単なMPS(マルチパ-パスソリュ-ション)は、菌の増殖を防ぐため、消毒前にこすり洗いとすすぎのプロセスを加えるようにしましょう。

ハードコンタクトレンズの注意点

必ずこすり洗いをしましょう。
消毒前にこすり洗いとすすぎのプロセスを加えるようにしましょう。

間違った用法が要因で引き起こされる代表的な感染症

巨大乳頭結膜炎

【画像】巨大乳頭結膜炎

レンズに付着した汚れが原因でアレルギー性結膜炎をおこし、まぶたの裏側にブツブツができ、目がかゆくなったり、目やにも増え、レンズが外れやすくなります。
また汚れがひどければレンズの酸素透過性を低下させ、眼の酸素不足の原因になることもあります。
月に1回はタンパク除去剤を使用し、レンズをいつも清潔に保ちましょう

アカントアメーバ

【画像】アカントアメーバ

角膜(黒目)はゴミやバイ菌が角膜内部に入って傷がつくと炎症を起こすことがあります。
角膜感染症は視力低下の後遺症が残ることもあります。

角膜潰瘍(かいよう)

【画像】角膜潰瘍(かいよう)

不適切なレンズケアやレンズケースの汚れが原因で、角膜の深い部分の細胞が欠損し、激しい痛みや充血、目やになどの症状があります。
細菌感染を伴い、治った後も濁りが残るなど、失明に至る場合もあります。